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職場におけるハラスメント対応(第2回)

皆様、こんにちは。
今回の青山通信は、前回に引き続き、職場におけるハラスメント対応に関する情報をお届けします。

 

 


 

 

 皆様こんにちは。弁護士の若槻です。

 

 

 

 今回の青山通信は、前回に引き続き、職場におけるハラスメント対応についてお知らせいたします。

 

 

 

 

<連載一覧>

第1回 指針を踏まえ、パワーハラスメントの防止措置を整えましたか?

 

第2回(今回) パワーハラスメント防止措置のうちの「事業主の方針等の明確化及びその周知・啓発」の具体的内容は?

 

第3回 「相談(苦情を含む。)に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備」の具体的内容は?

 

第4回 「職場におけるパワーハラスメントに係る事後の迅速かつ適切な対応」の具体的内容は?/「そのほか併せて講ずべき措置」の具体的内容は?

 

 

 

 

 

第2回 パワーハラスメント防止措置のうちの「事業主の方針等の明確化及びその周知・啓発」の具体的内容は?

 

 

 

 

 

 主として、パワーハラスメントを事前に防止するための措置になります。

 

 

 

 

 

1 パワーハラスメントの内容の明確化

 

 

 

 

 何がパワーハラスメントに当たる行為なのかを明確化します。パワーハラスメントの防止に向けて、事業主が講ずべき措置等について厚生労働大臣が定めた指針(令和2年厚生労働省告示第5号https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000584512.pdf)において、パワーハラスメントに該当すると考えられる例を類型化していますので参考にしてください。

 

 

 

 

2 パワーハラスメントを行ってはならない旨の方針の明確化

 

 

 

 

 

 当然のことではありますが、事業主の方針として、パワーハラスメントの禁止を明確化します。

 

 

 

 

3 パワーハラスメントに係る言動を行った者を厳正に対処する旨の方針、内容の策定

 

 

 

 

 パワーハラスメントに係る言動を行った者を厳正に対処するために、現行の就業規則等を確認し、必要に応じて改定するなどします。

 

 

 なお、事業主が懲戒処分を行うためには、就業規則に懲戒事由、内容、手続等が明記されていなければなりません。

 

 

 現行の就業規則の内容が、パワーハラスメントに係る言動に対応しきれていない場合には、就業規則を改定する必要があります。

 

 

 

 

4 労働者への周知、啓発について

 

 

 

 

 上記1、2、3について、労働者に周知し、啓発する必要があります。

 

 

 周知、啓発の方法としては、事業主(法人の代表者)名で、成文の「パワーハラスメント防止宣言」を発出するという方法が考えられます。

 

 

 また、定期的に社内研修を行うことにより、パワーハラスメントに対する事業主の方針等を啓発することも有益です。